日本語のレベルは中級、JLPT N3ぐらいです。
スクリプト|Script
ヨロブン、アニョハセヨ~。あ、間違えました。みなさん、こんにちは。日本語教師のココです。韓国、釜山の旅行Vlogを見ていただけましたでしょうか。今回はこのVlogについて話します。
だいぶ前ですが今年の3月に韓国の釜山に行きました。釜山に行くのは4回目です。
海外旅行は6年ぶりぐらいで、飛行機に乗るのも久しぶりでした。なので飛行機に乗るときちょっと緊張しました。またコロナの前と後では海外に行くときの手続が変わっているところがあって、何か忘れてないかなと心配でした。でも無事に旅行することができました。
二泊三日の旅行です。「~(なん)泊~(なん)日」これは旅行でよく使う表現です。「泊(はく)」は泊まるの漢字ですね。宿泊日数と滞在日数を表すことばです。1日泊まったら「一泊二日」3日泊まったら「三泊四日」です。旅行の話をするとき、ぜひ使ってみてください。
釜山に着いた最初のご飯で、カンジャンケジャンというカニの醬油漬けを食べました。とてもおいしかったです。ご飯と一緒に食べるとまたおいしいです。ご飯が進むおかずなので、韓国で「ご飯泥棒」と言われているそうです。この表現、面白くないですか。泥棒とは物を盗む人のことですよね。ご飯を泥棒する、いつの間にかご飯がなくなってしまうくらいおいしいおかずという誉めことばです。
ご飯を食べたら、海雲台(ヘウンデ)ブルーラインパークというところで、海岸列車に乗りました。ここに行きたいと思ったきっかけは『スロウトレイン』という日本のドラマです。日本の鎌倉と韓国の釜山が舞台のドラマで、松たか子さん、松坂桃李さん、多部未華子さんが三人兄弟という設定のドラマでした。チュ・ジョンヒョクさんという韓国の俳優さんも出ました。
鎌倉と言えば、江ノ電です。江ノ電は海沿いを走る電車として有名で、江ノ電がドラマに出てきました。そしてこの釜山の海岸列車も海沿いを走る列車としてドラマに出てきました。色んな色があって、形も可愛くて印象に残りました。また海沿いを走るなんて気持ちよさそうだな~と思って釜山に行くならここに行きたいと思いました。

そして鎌倉といえば、マンガ・アニメ『SLAM DUNK』ですよね。バスケットボールの有名なアニメです。『SLAM DUNK』の中に出てくる鎌倉高校前踏切が有名です。ここは海をバックに江ノ電が通過し、素敵な写真が撮れるので観光地になっています。釜山の海岸列車が通るある踏切も『SLAM DUNK』に似た写真が撮れるということで話題になっているそうです。私が海岸列車に乗ったときも、その踏切に行ける駅ではたくさんの人が降りて行きました。
二日目は甘川文化村(カムチョンムナマウル)に行きました。カラフルな家々が斜面に並んでいる村です。「韓国のマチュピチュ」とも呼ばれているそうです。写真が撮れるスポットがたくさんあり、観光地になっています。ここは坂の上にあるので、小型のバス、小さいバスで坂を上がっていきました。帰りはそれを下っていきます。結構速いスピードを出すので、ジェットコースターに乗っているような気分でした。
次はご飯についてです。釜山の料理、本当に全部おいしかったです。Vlogで色んな料理を紹介しましたが、私が一番おいしいと感じた食事はどれだと思いますか。カニを醤油に漬け込んだカンジャンケジャン、豚肉を厚く焼いたサムギョプサル、タコとホルモンとエビの甘辛煮ナッコプセ、どれもおいしかったですが、私が一番おいしいと思ったのはチャガルチ市場の食堂のご飯です。焼き魚、煮魚、スープ、おかずとご飯の定食です。カンジャンケジャンやサムギョプサルと比べると、地味かもしれませんが私はこの定食が一番おいしかったです。釜山の家庭料理のような感じでしょうか。魚が新鮮で味付けも私好みで本当においしかったです。釜山に行ったら、絶対にまた食べたいです。
次は釜山で買った物についてです。私は韓国に行くと必ず靴下をたくさん買います。韓国の靴下は可愛い柄がたくさんあるし、長持ちします。長持ちするというのは物が長く持つことです。韓国で買った靴下は他のものよりも長持ちする気がします。それで韓国に行くたび、靴下をたくさん買っています。あと帽子とかばんを買いました。食べ物はお菓子と辛いラーメン、ワカメ、味噌などを買いました。
海外旅行での楽しみの一つとしてその国の言語を使うことがありますよね。この旅で私は韓国語をたくさん使いました。私は7年前ぐらいに1年間韓国語を習って、そのあとはほぼ勉強していませんが、たくさん韓国ドラマを見るので、聴解能力、リスニングの力は上がった気がしていました。今回どれぐらい聞き取れるかな~とワクワクしながら釜山に行きました。そして嬉しかったことに、空港のあと最初に行ったコンビニで前のお客さんと店員さんの会話が大体わかったんです。しかも釜山弁であることもわかりました。弁とは方言のことで、語彙やイントネーションなどが標準語とは違います。日本だと標準語は東京で話されていることば。方言は関西弁、広島弁、秋田弁などがあります。釜山のことばはいつもドラマで聞く韓国語と違って、お~これが本物の釜山弁か~!と思いました。
そして話す能力のほうですが、韓国に行く前に、簡単な韓国語の表現だけ覚えました。あいさつと「これをください。いくらですか。わかりました。どこに行きたいです。」などです。そしたら大体の簡単な旅行の会話はできました。言語が通じる喜びを久しぶりに感じました。これを聞いてくださっているみなさんは日本語を勉強しているので、よくわかってもらえると思うのですが外国語を話して通じたら本当に嬉しいですよね。わ~通じた~と嬉しくなって、もっと韓国語を勉強しようと思いました。こういう喜びが言語を勉強するモチベーションだと改めて感じました。ちなみにちょっと悲しかったのが、カフェの注文の韓国語が使えなかったことです。韓国に行ったら、カフェに行こうと思ってカフェでの注文の韓国語を勉強して行きました。ところがカフェは画面で注文する形式で店員さんと話す必要がありませんでした。韓国のカフェ、技術が進んでいますね。準備した韓国語が使えずちょっと残念でした。
最後に今回の釜山旅行で私が学んだことをお話しします。それはご飯を食べたお店での話です。そこにはセルフ、自分でつぐコーヒーの機械がありました。注ぎ口があってボタンを押すとコーヒーが出てくる機械です。このようなコーヒーマシンは韓国の色んな飲食店で見ましたが、実際に使うのは初めてでした。食後に飲もうと思って機械の前に行きました。私は紙コップを置いて、ボタンを押す仕組みだと思っていたのですが、機械の周りに紙コップが見当たりません。店員さんも周りにいなかったので、聞くこともできず近くにあった水用のガラスのコップを注ぎ口の下に置きました。そしてコーヒーのボタンを押すと、なんと紙コップが注ぎ口から出てきたのです。紙コップが出て、同じところからコーヒーも出る仕組みでした。私がその下にガラスのコップを置いているので、コップが二つになりバランスを崩して、コーヒーがこぼれてしまいました。店員さんも気づいてやってきて「あ~何してるのよ~。アハハ。」みたいな感じで笑われました。コーヒーを床にもこぼしてしまって、申し訳なかったです。
ここで私が感じたことは、他国の文化はわからない!ということです。私はまさかコーヒーマシンから紙コップが出てくるなんて思いもしませんでした。日本だとコップを必ず置いて、ボタンを押します。出てくるのは飲み物だけです。韓国の方にとっては当たり前のことだと思うのですが、本当にわかりませんでした。「当たり前」というのは普通のこと、そうあるべきことという意味です。
私は日本語学校で日本語教師をしているのですが、留学生が間違えると「え~!何でそんな当たり前のことがわからないの?」と思ってしまうことがありました。例えば、大学や専門学校に出す願書、正式な書類を書くとき、日本では必ず黒のペンを使います。ところがある留学生が青のペンで書いてしまいました。「何で青ペンで書くの!黒ペンでしょ!」と思いましたが、それは日本の当たり前でみんなの当たり前ではないとわかりました。そのころの私に「本当にわからないんだよ!」と言いたいです。w 私も海外に行くと、こういう経験をしていたはずなのに、長い間海外に行ってなくてこの感覚を忘れてしまっていたようです。みなさんも海外に行って、自分の当たり前と違うと感じたことはありますか。
この経験を通じて、日本語教師として大切なことに気づいた気がします。日本の当たり前と留学生の当たり前は違う、これをこれからも忘れないように日本語教師をしていきたいと思いました。この大事なことを忘れないために、たまには海外に行くのも必要ですね。また釜山にも行きたいです。
はい。ということで今回は楽しかった釜山旅行についてお話ししました。まだ釜山Vlogをご覧になってない方はぜひそちらもご覧ください。最後までお聞きいただきありがとうございます。ではまた次回、お会いしましょう!さようなら:)